東大への合格、そして入学おめでとうございます。期待と不安が入り混じる新生活がスタートし、新しいコミュニティや大学生活で打ち込むことを探している方も多いと思います。せっかくの大学生活、密度の濃いものにしたい…そのような方に、盤石なコミュニティとなりえて、本気で楽器に打ち込める、東京大学音楽部管弦楽団(東大オケ)をお勧めします。

 私が思う東大オケの最大の強みは、個人個人が大きく成長できる場であることです。まず、日本各地を巡るサマーコンサートや、定期演奏会、学園祭など豊富な演奏機会があり、素晴らしいホールで自分たちが作り上げた音楽をお客様にお届けする喜びが味わえます。また、室内楽の発表機会も豊富です。その上、トレーナーの先生方による頻繁な指導•先輩による丁寧な個人指導を受け、学びの機会が数多く用意されています。ご自身の技術に自信がない方、あるいは初心者の方だけでなく、既に音楽を長い間やっていて知識や技術に覚えがある方も、新しい視点を得たり、音楽に対する今までと異なった考えを持てたりすることが多いと私は考えています(周囲の話を聞く限り、私を含め、中高とオケを続けてきた人の多くが実際このように感じています)。楽器という趣味は一生続けることのできるもので、学生時代のこうした経験はきっとその先の人生も豊かにしてくれるでしょう。

 ここまで読んでくださった方は、東大オケに対して、熱血のハードな団体だという印象をお持ちかもしれません。もちろん東大オケは、音楽に情熱を注ぎ、毎回の練習に真剣に取り組んでいますが、かけがえのない仲間との絆も大事にしています。練習後にご飯に行ったり、休日に一緒に遊びに行ったり、勉強を教え合って試験を乗り越えたり…みなさんも東大オケで、最高の仲間と一生の思い出を作りませんか?

団員一同、みなさんの入団を心からお待ちしております。

2024年度新歓隊長 馬場悠人

練習について

 東大オケでは以下のような練習を行っております。全奏と分奏は月曜または木曜に開催され、残りの練習はパートによって異なります。

練習の種類
全奏週に1回3時間、全員が集まって合奏練習を行います。
分奏週に1回3時間、金管楽器、木管楽器、弦楽器のセクションごとに分かれて合奏練習を行います。
パート練それぞれのパート単位で行います。基本は週に1回3時間ですが、形態はパートにより異なります。
個人分奏不定期で先輩と後輩(たまに同期同士の場合もあります)が1対1で個人指導を行います。
開催頻度・形態はパートにより異なります。複数人でグループ分奏を行う場合もあります。
ホール全奏演奏会ごとに数回、週末などに開催されます。
実際に外部のホールを借りて、広い空間特有の響きや時差を意識して練習を行います。
セクション別の練習一覧

ホール全奏などの臨時の練習を除いた、1週間の練習です。

弦楽器全奏、分奏、パート練
木管楽器全奏、分奏2回
金管楽器全奏、分奏1回、不定期にパート練を実施
打楽器全奏、不定期にパート練を実施

活動紹介

 当団の主な活動を紹介します♪ 詳しくは、年間スケジュールをご覧ください。

コンサート

 当団の主なコンサートは年に4回で、春の五月祭、夏のサマーコンサート、秋の駒場祭、冬の定期公演を行っています。また、その他にも音楽教室や年4回の合宿、有志による室内楽演奏会など、様々なイベントを行っております。

室内楽演奏会

 当団では有志による室内楽演奏会も盛んに行われております。五月祭、駒場祭で開催する室内楽演奏会のほか、夏と冬には団内のみの発表会も開催しております。同期同士や先輩後輩、管楽器と弦楽器混合など、学年・楽器問わず様々なグループが結成され、それぞれ好きな曲を選んで練習し、発表します。いくつ乗ってもOK(4個も5個も乗る団員もいれば、忙しくて1つも乗らない団員もいます)で大変自由度の高い演奏会を年に4回開催することで、個々人のアンサンブル力の養成を図っています。

式典での演奏

東大オケでは、毎年入学式・卒業式で生演奏を行っています。

宿泊行事

 全体での宿泊行事は年に合宿とツアーの遠征です。合宿については、3月に春合宿、5月に新歓合宿、8月に夏合宿、9月に秋合宿の年4回行っております。新歓合宿は五月祭に乗る1年生も参加します!夏合宿・秋合宿は1・2年生のみで駒場祭の練習を行うため、学年間の絆がとても深まるイベントです。ツアーでは、コンサートの開催地を団員全員で回ります。リハーサル・本番以外の自由時間も多く設けられるため、在団する四年間で全国の街を見物をしたり特産品を食べたりできる楽しいイベントです♪

歴史

東大オケについて詳しくご紹介します♪

当管弦楽団は1920年、東京帝国大学音楽部として発足しました。

 当時はオーケストラといえば、宮内省や上野の音楽学校の他には九州大・慶應大などいくつかの大学にあるに過ぎず、プロのオケはまだ誕生していませんでした。 その後楽器や楽譜の調達に苦労しながらも発展し、大正から昭和初期にかけては本邦初演の曲も少なくなかったとのことです。

 戦後本郷とは別に旧制一高のオケを前身として駒場にもオケが誕生して、最初は別々に演奏活動を行っていましたが1953年に合併しました。 昭和30年代(1955年以降)に入ってから著しい発展を遂げ、特に1959年に早川正昭氏が常任指揮者に就任して以来近代曲なども意欲的に取り上げるようになり、部員も増え昭和30年代末までには100人を越えるようになりました。 そして1966年にはヨーロッパ演奏旅行を行い好評を博しました。

 その後東大紛争下の新入生の募集停止による部員減少などを始めとする数多くの困難に直面しましたが、現在では約130人の部員を擁する大規模なオーケストラへと発展しています。 創立以来近衛秀麿・柴田南雄・別宮貞雄・早川正昭の各氏をはじめ音楽界に数多くの人材を送り出しており、また107回の定期演奏会をはじめ演奏旅行も多数行なっています。

指揮者紹介

名誉指揮者
早川正昭東京大学農学部卒/東京藝術大学作曲科卒/広島大学名誉教授/新ヴィヴァルディー合唱団常任指揮者
桂冠指揮者
三石精一東京藝術大学指揮科卒/元読売日本交響楽団専任指揮者/
元東京ユニバーサル・フィルハーモニー管弦楽団音楽監督・常任指揮者/
東京音楽大学名誉教授
常任指揮者
田代俊文東京音楽大学指揮科卒/東京音楽大学指揮科教授
河原哲也東京音楽大学指揮科卒

トレーナーの紹介

 東大オケでは普段からプロのトレーナーの先生方をお招きして練習に励んでいます。学生主導の練習もありますが、練習の半分以上はプロの方にご指導いただいており、当団の大きな特徴の一つといえます。

名誉トレーナー
井上将興東京藝術大学中退/マンハッタン音楽院卒/元東京音楽大学教授
堀伝桐朋学園短期大学音楽科卒/サイトウ・キネン・オーケストラ/
水戸室内楽管弦楽団/洗足学園大学講師/元NHK交響楽団ヴァイオリン奏者/
元東京交響楽団コンサートマスター
井料和彦広島大学卒/元東京フィルハーモニー交響楽団首席ファゴット奏者/
東京フィルハーモニー交響楽団団友
津堅直弘国立音楽大学卒/元NHK交響楽団首席トランペット奏者/国立音楽大学客員教授/
洗足学園音楽大学客員教授/東京音楽大学教授/
尚美学園ディプロマコース講師/沖縄県立芸術大学講師
弦楽器トレーナー
青木高志桐朋学園大学卒/元東京フィルハーモニー交響楽団コンサートマスター/
The Orchestra Japanコンサートマスター/モルゴーア・クァルテット(1992-2001)/
国立音楽大学准教授
堀江和生東京藝術大学卒/東京都交響楽団ヴィオラ奏者
堀了介1967年日本音楽コンクール第一位/ウィーンコンセルバトリューム卒/
東京音楽大学教授/サイトウ・キネン・オーケストラ/水戸室内管弦楽団/
元NHK交響楽団首席チェロ奏者
吉田秀東京藝術大学卒/NHK交響楽団首席コントラバス奏者/東京藝術大学教授/
東京音楽大学客員教授
木管楽器トレーナー
大森悠大阪フィルハーモニー交響楽団首席オーボエ奏者
鈴木一志日本フィルハーモニー交響楽団首席ファゴット奏者/洗足学園音楽大学講師
中川鉄也東京音楽大学卒/ドイツ国立フライブルグ音楽大学卒/フリー演奏家
山本忠東京藝術大学卒/元東京都交響楽団ファゴット奏者/東京都交響楽団団友
金管楽器トレーナー
在原豊元東京金管五重奏団トランペット奏者/元昭和音楽大学講師
北村源三東京藝術大学卒/元NHK交響楽団首席トランペット奏者/国立音楽大学音楽招聘教授
須山芳博ヴュルツブルグ音楽大学大学院修了/
元東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団首席ホルン奏者/元東京金管五重奏団/
武蔵野音楽大学准教授/洗足学園音楽大学客員教授
打楽器トレーナー
堀尾尚男東京音楽大学卒/神奈川フィルハーモニー管弦楽団ティンパニ・打楽器奏者/
東京音楽大学非常勤講師

 
※弦楽器・木管楽器。金管楽器・打楽器のセクションごとに敬称略、五十音順で掲載しております
 また、各演奏会ごとにこちらに掲載している以外の先生方も多数お呼びしております。